鬱という病

今日みたいに身体は動くけど何もしたくない時はいろいろ
考えてしまう。
よく考えるのが「何故自分は鬱になったのだろう？」
ということ。
原因ははるか遠くにあるような気がする。
カウンセラーは今、私に関する情報を誰よりも一番持って
いるがそのカウンセラーも知らない所に鬱のスタートが
あるような気がしている。

直接の原因は仕事。職場では初の女性チーフになって気張り
すぎた。新しい部下が増えてそのマネジメントに失敗した。
そうこうするうちに身体のあちこちがおかしくなってきて、
朝身体が動かなくなって遅刻したり、通勤途中で下痢を起こ
したり、突然涙が出て来たり、眠れない日々が続いた。
最後の頃は会議の休憩中にトイレで号泣し、また会議に出る
というような状態だった。死にたくなったのもそのころ。

上司に「最近お前、言動がおかしいぞ、病院行け」と言われ、
自分ですでに調べてあったクリニックへ行った。
何を話したかもう、覚えていない。でも先生はあっさり
「軽い鬱病ですね、薬飲みます？」と言った。
「薬」その言葉を聞いて、初めて自分が病気なのだと自覚し
てその場で涙を流したのは覚えている。
3ヶ月で治るよ、と言われたけど結局、1年と3ヶ月を迎え
ているのが現状。症状も「軽度の鬱」から「中程度の鬱」に
変わり、この夏は私はアームカットをくり返し、アルコール
にはまり、とうとう精神病棟に入院した。

1年たって私は元に戻ったのだろうか？
前の自分って何だったのだろうか。
今は異動になって、チーフ職も5ヶ月の休職のために降格処
分になって室長付きという訳のわからない肩書きを与えられ、
それまでと全く違う仕事をするようになった。
私は前の仕事を愛していた。自分の天職だと思っていた。
でも異動でその仕事も奪われてしまった。
元に戻れるなら前の仕事に戻して欲しい。
そうしたら、前の自分に戻れるかもしれない。

いや、それは違う。たとえ前の職に戻っても私はまた同じ過ち
をくり返してしまうかもしれない。

鬱が治る、というのは一体どういう状態をさすのだろう。
自分にはそれがまだよくわからない。
今普通の状態ではないことはわかっている。
極端にストレスに弱くなっている。人間関係ですぐ壊れる。
今はカッターも人に預けている。持っていると壊れた時、切り
まくってしまうから。
だからまだ治っていないのだと思う。

年明けから、減薬に入りましょう、と言われている。
でもこの前、ある事で落ちてしまい過呼吸をおこしてしまった
から、その話しも先のばしになるかもしれない。
いったいいつまで続くのだろう。

けれどいつも絶望しているわけではない。転職も考えている。
大学に入り直して、子供の頃の夢だった獣医師免許をとろう
かとも思っている。
ベクトルはわずかでも上を向いているはずだ。
でもそのベクトルを支える力はあまりに弱くて。
もっと強い自分になって、鬱から脱したい。
弱い自分があまりに多すぎる。受け入れきれない。
強く、なりたい。